「LINEで受けた予約を台帳に書き忘れて、同じ時間に2組を入れてしまった」
LINEで予約を受け始めると、電話や予約サイトの予約、LINEのトーク、紙の台帳がばらばらになりがちです。営業中に返信が遅れ、その間に他店へ予約を取られた経験のある店長もいるでしょう。
公式LINE予約管理は、LINE公式アカウントで予約を受け、空き枠と台帳は外部の仕組みに任せる形で行います。LINE公式アカウントには、空き枠や予約台帳を持つ機能がないからです。任せる先は、空き枠と予約台帳を持つ予約システムか、LINE公式アカウントに予約受付などの機能を足す拡張ツールになります。今使っている予約サイトがあれば、そこを台帳にしてLINEからつなぐだけでも始められるでしょう。
予約件数とスタッフ数、予約の入口の数で管理の方法を選び、変更やキャンセルのルールまで決めれば、ダブルブッキングと見落としは防げます。
LINEは予約の入口と再来店の連絡に使い、台帳は予約システム1つにまとめるのが、漏れなく回すいちばん確実な形です。
アカウントがまだない場合は、LINE公式アカウントの作り方と初期設定を先に済ませておくと、設定で迷いません。
結論:公式LINEの予約管理は「LINE公式アカウント+予約システム」で行う

公式LINEの予約管理とは、LINE公式アカウントを入口にして受けた予約を、空き枠・台帳・変更とキャンセルまで漏れなく扱う仕組みのことです。LINE公式アカウントは窓口を受け持ち、管理は予約システムや拡張ツールに任せます。
sorecomaが支援する飲食店も、すべてこの形です。リッチメニュー(トーク画面の下に出る、ボタンが並んだメニュー)から、すでに使っている予約サイトの店舗ページへ直接つないでいます。
新しいツールを導入すると、スタッフが覚えることと予約の入口が増えてしまいます。今の予約の仕組みが回っている店ほど、LINEからつなぐだけの形が合うでしょう。電話・予約サイト・LINEの3つから予約が入る美容室でも、台帳を1つに決めるという考え方は同じです。
LINE公式アカウント単体でできること・できないこと|「受付」と「管理」を分けて考える
LINE公式アカウント単体でできるのは予約の「受付」までで、受けた予約を回す「管理」はできません。空き枠を持つ台帳の機能が、LINE公式アカウントには付いていないからです。
標準機能でできるのは、次の受付の仕事です。
- チャットで予約の希望を受ける
- あいさつメッセージと応答メッセージで予約方法を案内する
- リッチメニューから予約ページへつなぐ
あいさつメッセージは、友だち追加の直後に自動で届きます。応答メッセージは、「予約」などの決めた言葉が送られてきたときに自動で返します。どちらも、LINE公式アカウントの管理画面から設定する仕組みです。
管理の仕事は、標準機能では手が届きません。
- 空き枠を表示し、予約が入ったら自動で埋める
- 予約台帳を持つ
- 変更とキャンセルを自動で受け付ける
- 予約日時に合わせてリマインドを送る
LINEヤフーが提供する「LINEで予約」というサービスもあります。LINEの中から飲食店などを予約できる仕組みで、店のLINE公式アカウントのトークで予約を受けることとは別物です。使える業種とつながる予約台帳は限られているので、自店で使えるかは公式サイトで確かめてください。
一方で、再来店づくりは標準機能を活用するだけでもかなりのことができました。sorecomaが支援するパンケーキカフェとおでん酒場は、リッチメニュー・あいさつメッセージ・クーポン・ショップカード・月数回の配信だけで成果を出しています。ショップカードは、LINEの中で使えるポイントカードの機能です。
費用が大きく跳ね上がる分かれ目は、拡張ツールや外部の仕組みとつなぐかどうかです。友だちが少なく、月1回のお知らせで足りる段階なら、まず自店で運用してもよいでしょう。その場合も「誰に、何のために送るか」だけは最初に決めておくのがおすすめです。
受付の方法ごとの違いや、連携できる予約システムの選び方は、次の記事で比べています。

公式LINEの予約管理で起きやすい4つの問題

予約管理の問題は、予約の入口が2つ以上あるのに、台帳と担当者が決まっていない店で起きます。自店に当てはまるものがないか、次の4つと照らし合わせてください。
電話・予約サイト・LINEに予約が分散し、台帳が二重になる
予約の入口が電話・予約サイト・LINEの3つに分かれると、台帳も入口ごとに分かれます。予約サイトの予約は管理画面に入り、電話は紙の予約表に、LINEの予約はトーク画面に残るからです。
店長がトークを見返して紙やGoogleカレンダーに書き写す作業も、入口の数だけ増えるでしょう。入口を1つにまとめれば、件数が増えても台帳は1冊で済みます。
台帳が2冊ある状態そのものが、記入漏れの原因です。
ダブルブッキングと予約の記入漏れ
ダブルブッキングのほとんどは、チャットで受けた予約を台帳に書き写し忘れたときに起きます。チャットで「その時間で大丈夫です」と返した時点で、お客さんにとって予約は確定しているからです。
書き写す前に予約サイトから同じ時間の予約が入れば、2組が同じ席に重なります。空き状況を確かめている数分の間に電話が鳴り、先にそちらを受けてしまう起き方もよくあります。
入口が2つ以上ある限り、人の注意だけで転記漏れをゼロにはできません。sorecomaがチャットでの予約受付をやめてもらっているのは、この漏れを仕組みで断つためです。チャットに予約の連絡が来たら予約ページか店舗の電話を自動で案内するので、LINEの操作が苦手なお客さんも電話で予約できます。
当日来たお客さんに席がない場面は、お店の信頼をいちばん損ねます。
変更・キャンセル連絡の見落としと無断キャンセル
変更やキャンセルの連絡は、トーク画面に届く新しいメッセージに押し流されがちです。LINEのトークは届いた順に並ぶだけで、予約ごとには整理されません。
見落とすと、キャンセルされた枠が空いたまま当日を迎えます。
無断キャンセルには、前日の確認連絡がいちばん手軽な対策です。予約から来店までの日が空くほど、予約したこと自体を忘れるお客さんが出てきます。連絡をしても来ない人はいるので、キャンセルの締切と無断キャンセル時の扱いも合わせて決めておきます。決め方は「予約管理を回すために決めておく3つの運用ルール」の章にまとめました。
変更とキャンセルはチャットで受けず、予約画面で受けると見落としが消えます。
スタッフ間で予約が共有できず、営業中の返信も追いつかない
トークを店長のスマホ1台で見ている店では、店長がいない時間に予約対応が止まります。予約の状況が、1人の頭とスマホの中にしかないためです。
施術中や調理中は、返信できない時間が続くことも珍しくありません。その間にお客さんは別の店の予約ページを開き、そちらで予約を済ませます。
LINE公式アカウントの管理画面には複数のメンバーを招待でき、権限も分けられます。ただ、予約台帳がトークの中にある限り、空き状況の確認は人頼みのままです。
公式LINEで予約を管理する3つの方法を比較

公式LINEで予約を管理する方法は、管理をどこまで自動にするかで3段階に分かれます。どれが合うかは、予約件数とスタッフ数しだいです。
手動の対応にかかる時間は「1件のやり取り時間×月の予約件数」で見積もれます。1件5〜10分なら、月30件で2.5〜5時間でしょう。飲食店のお客さんが行き先を考えるのは仕事終わりの夜や休日なので、営業時間外に予約を受けられるかどうかで取りこぼしの量が変わります。
- 方法①チャット+紙の台帳・Googleカレンダーで手動管理する
- 方法②リッチメニューから予約ページへつなぎ、管理を予約ページに任せる
- 方法③予約システム・拡張ツールと連携して一元管理する
- 3つの方法の比較表|空き枠・変更キャンセル・リマインド・顧客管理・費用
方法①チャット+紙の台帳・Googleカレンダーで手動管理する
予約が少なく、店長1人で対応できる個人店なら、チャットと紙の台帳でも管理は回ります。費用は0円で、今日から始められるのが利点です。
ただし空き枠の確認、台帳への転記、前日の連絡はすべて手作業でした。先ほどの4つの問題は、この方法でいちばん起きやすくなります。
手間を減らすなら、応答メッセージに記入テンプレートを登録しておくのが手です。「予約」と送られたら、次の項目を自動で返します。
- 希望の日時(第2希望まで)
- 人数
- メニューやコース
- お名前と電話番号
必要な情報が1回でそろい、聞き返しが減りました。
ダブルブッキングが一度起きたら、方法②か③へ移る目安です。今使っている予約サイトがあれば、方法②は新しいツールを導入せずに始められます。
方法②リッチメニューから予約ページへつなぎ、管理を予約ページに任せる
すでに予約サイトや予約システムを使っている店なら、リッチメニューの予約ボタンをその予約ページにつなぐ方法が最も手軽です。台帳は予約ページ側の1つで済み、LINE側で管理するものがなくなります。
sorecomaが支援する飲食店も、この形がいちばん多くなっています。パンケーキカフェとおでん酒場では予約ボタンを各店舗の予約ページへ直接つなぎ、電話予約が中心の店舗は電話につなぎました。チャットに予約の連絡が来たら「ご予約は予約ページか店舗のお電話へ」と自動で返す設定です。営業中のスタッフを、LINEの返信から外すためでした。
弱点は、LINEの友だちと予約データがつながらないことでしょう。予約日時に合わせたリマインドや、来店した人だけに送る配信は、LINE側ではできません。
リッチメニューに予約ボタンを置いても、それだけではあまり押されないものです。お客さんにとって予約は「行こう」と決めたあとの行動なので、配信やクーポンの中に「ご予約はこちら」を入れ、来店のきっかけと予約をセットにします。ボタンの置き方はLINE公式アカウントのリッチメニューの作り方と設定方法で紹介しました。
今の予約サイトを続けたい店は、方法②でLINEを入口に足せば十分です。
方法③予約システム・拡張ツールと連携して一元管理する
方法③は、LINE公式アカウントと連携できる外部の予約システムか、拡張ツールの予約機能を使う方法です。拡張ツールにはLステップやL Messageなどがあり、LINE公式アカウントにつないで予約受付やお客さんごとの配信の出し分けを足します。お客さんはLINEの中で空き枠を見て予約し、変更やキャンセルもLINEから済ませます。
台帳は予約が入るたびに自動で更新されるので、転記はいりません。予約データがLINEの友だち情報にひもづき、前日リマインドや来店後の配信も予約内容に合わせて送れます。そのかわり、月額費用と最初の設定の手間がかかります。金額は各社の料金ページに載っていて、設定の手間は無料トライアルで一度触ると見当がつくはずです。
sorecomaが拡張ツールを提案するのは、予約の前に説明や相談が必要なサービスでした。退職給付金のサポートサービスでは「自分が対象なのか分からない」という不安が大きかったため、診断アンケートを作り、結果に合わせて制度の説明を数回に分けて届けています。その後に面談予約を案内した結果、友だちになった人の約4人に1人が面談予約まで進みました。
来店後のフォローを客ごとに出し分けたいサロンや整体も、方法③の対象です。LINEの開発者向けの仕組み(Messaging API)で予約の仕組みを自作する道もありますが、開発と保守に費用がかかるため、店舗で選ぶ必要はありません。
3つの方法の比較表|空き枠・変更キャンセル・リマインド・顧客管理・費用
3つの方法の差は、予約を受けたあとの作業を人がやるか、仕組みに任せるかに出ます。表の「自動」は仕組みがやること、「手動」は人の手で補うことです。
| 比べる点 | ①チャット+手動の台帳 | ②予約ページへつなぐ | ③予約システム・拡張ツール連携 |
|---|---|---|---|
| 空き枠の反映 | 手動 | 予約ページ側で自動 | 自動 |
| 予約の確定 | 手動で返信 | 自動 | 自動 |
| 変更とキャンセル | 手動で台帳を直す | 予約ページで受付 | お客さんがLINEから操作 |
| リマインド | 手動で送る | 予約ページの通知 | 予約日時に合わせて自動 |
| 顧客情報と来店履歴 | 残らない | 予約ページ側にだけ残る | LINEの友だち情報にひもづく |
| スタッフ共有 | 台帳しだい | 管理画面で共有 | 管理画面で共有 |
| 費用 | 0円 | 予約ページの料金 | 月額と初期費用(各社の料金ページで確認) |
| 向いている店 | 予約が少ない個人店 | 予約サイトを続けたい店 | 入口やスタッフが複数ある店 |
予約の入口が2つ以上ある店、スタッフが2人以上いる店は、方法③か予約システムを軸にした方法②がおすすめです。予約サイトとLINE向けの予約システムを両方使いたい店は、2つの間で空き枠を自動で共有できる場合に方法③を選びます。共有できなければ、予約サイトを台帳に決めてLINEからつなぐ方法②にすると、台帳は1つで済みます。料金はサービスごとに違うので、候補を絞ってから各社の料金表で確かめてください。
費用が0円かどうかより、空き枠が自動で反映されるかで比べると選びやすくなります。
自店に合う予約管理の方法の選び方

予約管理の方法は、売上の規模より「予約を受ける人の手が空いているか」で選ぶと失敗しにくいです。件数と人数、業種ごとの枠の複雑さを見て判断します。
予約件数・スタッフ数・予約経路の数で判断する|切り替えのタイミング
手動の受付で回るのは、1日1件程度、月30件前後までが目安です。この目安はsorecomaに相談に来るお店の話から見たもので、実際の分かれ目は「1日に何件来るか」と「返信する人の手が空いているか」で決まります。返信の担当が施術や調理に入らない店なら、もっと多くても回るでしょう。1人で受けている店が1日1件を超えると、営業中や施術中に返信できない時間が増え、返事の遅れで他店に予約が流れていました。
- 予約が月30件くらいまでで、1人か少人数で対応できる店は方法①
- 予約サイトを続けたい店や、LINEは入口だけでよい店は方法②が合う
- 予約経路やスタッフが複数ある店、リマインドや再来店の配信までしたい店は方法③を選ぶ
聞く項目が決まっている店なら、月30〜100件の間は無料の予約フォームでもしのげます。ただし空きの確認と確定の連絡は手作業で残るでしょう。スタッフ指名やメニューごとの枠管理が要る店なら、件数にかかわらず方法③を選ぶのが確実です。
手動管理をやめる合図は、ダブルブッキングや記入漏れが一度でも起きたとき、返信の遅れで予約を逃したとき、スタッフが増えたときです。
無料枠の上限も先に計算しておきます。sorecomaがゼロから立ち上げた4店舗は、全店が運用1〜4ヶ月目でLINE公式アカウントの無料プランの配信上限を超えました。パンケーキカフェA店は1ヶ月目の月末に友だち約160人、おでん酒場D店は4ヶ月目に約90人の時点で、予定していた配信がエラーで送れていません。通数は1回の配信を受け取った人数で数えるので、友だち100人に1回送れば100通です。
上限を超える月は、前もって計算できます。今は運用前に「友だち数×月の配信回数」で上限を超える月を試算し、その前に有料プランへの切り替えをお願いしています。切り替えまでは、配信の回数や送る相手を絞れば、上限内に収まるでしょう。有料プランの料金は、LINEヤフーの公式サイトで確かめてください。予約ツールの件数制限も同じで、今の予約ペースで何ヶ月目に無料枠を超えるかを最初に計算しておくと慌てずに済みます。
業種で変わる管理のポイント|飲食店・美容室/整体・教室/面談
確かめる機能は、業種ごとに異なるものです。予約の単位が、飲食店は席、美容室や整体は施術者の時間、教室は定員つきの枠だからです。
- 飲食店は、席数と人数の自動判定と、当日の空席の表示
- 美容室と整体では、スタッフ指名とメニューごとの所要時間の設定
- 教室やスクールなら、枠ごとの定員と、体験予約と本予約の区別
- 相談や面談の予約は、予約前のアンケートと担当者の振り分け
自店の予約の単位が席か、人か、枠かを決めてから候補を探すと、合わないツールを最初に外せます。
予約システム・拡張ツールを選ぶときの5つのチェックポイント

予約システムは機能の多さより、自店の管理の困りごとを解決できるかで選ぶものです。sorecomaは、お客さんが予約の前に迷うか、予約の仕組みがすでに店の中で回っているか、増える予約で月額を回収できるかを見て判断しています。
予約前に迷わない飲食店は予約システム型、単価が高く比べて検討されるサービスは拡張ツール型が向いています。迷ったときのおすすめは、予約システム型かLINEの標準機能で始め、「この人たちには別の配信を送りたい」という必要が出てから拡張ツールを導入する順番です。
- 電話・予約サイトの予約もまとめて一元管理できるか
- 空き枠が自動で反映され、ダブルブッキングを防げるか
- お客さんがLINEから自分で変更・キャンセルできるか
- リマインドと来店後の配信に、予約データ・顧客情報を使えるか
- スタッフの権限・料金・無料トライアルを確認する
電話・予約サイトの予約もまとめて一元管理できるか
電話や予約サイトの予約が残る店は、それらも同じ管理画面に入れられるかを最初に確かめます。LINEの予約だけを管理するシステムでは、台帳が2冊ある状態が変わりません。
- 電話で受けた予約を、管理画面から手入力で登録できるか
- グルメサイトや美容系の予約サイトと、空き枠を共有できるか
予約サイトと空き枠を共有できるかは、一律には答えられません。予約システムごとに、連携先のサイトが決まっているからです。候補の予約システムの窓口に今使っている予約サイトの名前を伝え、空き枠を自動で共有できるかを聞きます。共有できない組み合わせなら、どちらか一方を台帳に決め、もう一方で受けた予約はその場で台帳に入れる決まりにします。
電話の予約は自動では入らないので、電話を受けた人が通話しながら管理画面に入力するのが基本です。紙にメモしてあとで書き写すと、転記漏れが残ります。
予約の入口が多い店ほど、この項目を最初に見てください。
空き枠が自動で反映され、ダブルブッキングを防げるか
予約が入った時点で、その枠がほかの入口からも埋まって見えるかを確かめます。反映に時間差があると、その間に別の予約が同じ枠に入るからです。
Googleカレンダーとの同期機能があるシステムなら、スタッフの休みや臨時休業も枠に反映できます。店のカレンダーをLINEに置く方法は、公式LINEのリッチメニューにカレンダーを置く手順で4つの方法を比べました。
お客さんがLINEから自分で変更・キャンセルできるか
お客さんがLINEから自分で変更やキャンセルをできる機能があれば、店側の連絡対応は大きく減ります。連絡を受けて台帳を直す作業が、お客さんの操作1回で終わるためです。操作が苦手で電話をくれるお客さんもいるので、電話で受けた変更はその場で管理画面に入力します。
見るのは、変更とキャンセルの締切を設定できるか、キャンセルされた枠が自動で空きに戻るかの2点でしょう。締切を過ぎた操作は電話へ案内する設定にできれば、直前のキャンセルも店が必ず把握できます。
空いた枠が自動で戻れば、その枠は別のお客さんの予約で埋まるでしょう。
リマインドと来店後の配信に、予約データ・顧客情報を使えるか
前日リマインドと来店後の配信を自動にしたい店は、予約情報がLINEの友だち情報にひもづくかを確かめます。ひもづかないと、誰がいつ来るかをLINE側が知らず、予約に合わせた配信を送れないからです。
タグは、お客さんごとに付ける目印のことです。来店履歴やメニューに合わせてタグを付ける機能があるシステムなら、「カットの人だけ」「3ヶ月来ていない人だけ」と絞って配信できます。タグが自動で付くか、スタッフが管理画面で付けるかはシステムごとに違うので、トライアルで確かめると確実です。
リマインドを予約システム側の通知機能に任せる方法もあります。sorecomaの支援先の飲食店では、予約完了の通知と前日のリマインドを、店が使っている予約システムの通知に任せました。LINEからは予約ページに直接つなぐだけなので、予約が増えてもLINEのメッセージ通数は増えません。
リマインドをLINEで送るか予約システムで送るかは、来店後の配信まで出し分けたいかで決めるのがよいでしょう。
スタッフの権限・料金・無料トライアルを確認する
スタッフが複数いる店では、同時に何人が管理画面に入れるかと、権限を分ける機能があるかが判断材料です。アルバイトは予約の確認だけ、店長は設定の変更まで、と分けられると誤操作を防げます。
料金は、予約システムの月額と初期費用に、LINE公式アカウント側の月額を足して見ます。LINE公式アカウントは、無料のコミュニケーションプランだと配信が月200通までです。友だち100人に月2回送ると届く数なので、超えそうなら有料プランの月額も足して比べます。
候補が2〜3つに絞れたら、無料プランかトライアルで予約を1件入れ、確認から変更、キャンセルまで通して試すのが近道でした。
月額は「毎月何件の予約が増えれば元が取れるか」に置き換えて比べるのがおすすめです。
公式LINEの予約管理を導入する3ステップ

導入は、現状の洗い出し、設定、スタッフとお客さんへの周知の順に進めます。設定の前に問題を書き出しておけば、ツール選びで迷う時間が短くなるはずです。
- STEP1:今の予約の流れと問題を洗い出し、候補を2〜3つに絞る
- STEP2:LINE公式アカウントと連携し、リッチメニュー・応答メッセージを設定する
- STEP3:スタッフと運用を確認し、お客さんに告知する
STEP1:今の予約の流れと問題を洗い出し、候補を2〜3つに絞る
最初に、今の予約がどこから入り、どこに書かれ、誰が返しているかを紙1枚に書き出します。問題の場所が分からないまま選ぶと、要らない機能に月額を払うことになるからです。
- 予約の入口と、それぞれの月の件数
- 台帳の場所
- 予約に返信している人と、返信できない時間帯
- この半年に起きたダブルブッキング、記入漏れ、無断キャンセルの回数
候補を探すときは、まず今使っている予約サイトの窓口に問い合わせます。聞くのは、LINE公式アカウントとつなげるかと、ほかの予約システムと空き枠を共有できるかの2点です。そのうえで「美容室 予約システム LINE連携」のように業種名を入れて探し、各社の公式サイトで5つのチェックポイントを確かめれば、候補は2〜3つに絞れます。
候補が4つ以上残るなら、問題の書き出しがまだ足りていません。
STEP2:LINE公式アカウントと連携し、リッチメニュー・応答メッセージを設定する
候補が決まったら、予約システムとLINE公式アカウントの連携から設定を始めます。連携が済まないと、LINE側のボタンから予約画面を開けないためです。
- 予約システムとLINE公式アカウントを連携する
- 空き枠、メニュー、所要時間、変更とキャンセルの締切を登録する
- リッチメニューの「予約する」ボタンを予約画面のURLにつなぐ
- あいさつメッセージに、予約と変更の方法を1行で書く
- チャットに届いた予約の連絡を、応答メッセージで予約画面へ案内する
連携の作業は、予約システムの管理画面で案内に沿って進めます。手順はシステムごとに違うため、各社のヘルプページで手順を見てから、自分で進めるかを決めると安心です。不安な場合は、契約前にサポート窓口へ初期設定を手伝ってもらえるかを聞いておきます。
設定が終わったら、自分のLINEから予約を1件入れて、確認・変更・キャンセルの流れと、店側に届く通知まで試すと確実です。
友だち追加の直後には、予約の案内を出しません。sorecomaは最初のメッセージで診断やチェックのような気軽に答えられるものを出し、予約の案内は相手が自分ごとに感じてからにしてきました。
飲食店や整体サロンの友だちは、店頭で登録した来店済みのお客さんが中心です。友だち追加のあとに狙うのは、初回予約より2回目の来店です。
STEP3:スタッフと運用を確認し、お客さんに告知する
公開の前に、スタッフ全員が管理画面を見られる状態にし、次の章の運用ルールを共有します。ルールを知らないスタッフが電話で別の対応をすると、台帳がまた2冊に戻るからです。
お客さんへの告知には、会計時の声かけと店頭POP、既存の友だちへの配信を使います。sorecomaの支援先では「LINEを追加してQRコードを読み取ると、その場でショップカードにポイントが貯まります」という一言を決め、全員に同じことを言ってもらっています。言うことが決まっていると、新人でも迷わず声をかけられました。
POPは店に合わせたサイズで作り、パンケーキカフェはA4、おでん酒場はハガキサイズです。運用開始の前には「◯月◯日から始めます」と全店舗へ共有してもらい、POPの設置と声かけを始める日をそろえました。
声かけはお会計のときがいちばん自然で、「次回使える特典がもらえます」と添えれば次の来店にもつながります。
予約管理を回すために決めておく3つの運用ルール

予約システムを導入しても、変更の締切や返信の担当が決まっていなければ、管理はまた人の判断に戻ります。導入から1週間のうちに、次の3つを決めておくと安心です。
変更・キャンセルの受付締切と、無断キャンセル時の対応
変更とキャンセルの締切は、予約画面とあいさつメッセージの両方に書いておきます。締切が書かれていないと、直前のキャンセルを断る根拠がなくなるからです。
- 変更とキャンセルを、何日前(何時間前)まで予約画面で受けるか
- 締切を過ぎた連絡を、電話で受けるかどうか
- 無断キャンセルが2回続いたお客さんの予約をどう扱うか
- コース予約や貸切のキャンセル料をいくらにするか
キャンセル料を取る場合は、金額と締切を予約の時点でお客さんに見せておくのが前提でしょう。
決めたルールは予約画面に書き、スタッフの口頭説明に頼らない形にすると、もめごとが減ります。
前日リマインドと予約確認メッセージの送り方
予約確認のメッセージは予約の直後に、リマインドは来店の前日に自動で送ります。前日に一度目にすると、お客さんは予定を思い出し、来られない場合は早めに連絡をくれるからです。
- 予約の日時、人数、メニュー
- 店の住所と地図のリンク
- 変更とキャンセルの方法と締切
どちらのメッセージにも、上の項目を入れておきます。送る時間のおすすめは、前日の夕方から夜です。前日の朝だと仕事中に読み流され、当日では予定を組み替えられません。
変更の方法をリマインドに書いておけば、無断キャンセルが事前の連絡に変わります。
営業時間外の自動応答とスタッフの役割分担
営業時間外にチャットで届いた予約の連絡には、応答メッセージで予約画面を案内します。夜や休日に予約したい人を、翌朝の返信まで待たせないためです。
チャットで受けるのは駐車場や持ち込みの質問だけにして、予約は予約画面で受けると分けておきましょう。
担当は、仕事ごとに決めておくと迷いません。
- 予約の確認は、その日の責任者が開店前と中休みに
- チャットの返信は、店長か副店長が1日2回
- 電話予約の入力は、電話を受けた人がその場で
- 配信とリマインドの設定は、店長が月1回見直す
誰がいつ見るかが決まっていれば、店長が休みの日も予約対応は止まりません。
予約データを再来店につなげる活用方法

予約を1つの台帳で管理すると、誰がいつ何を予約し、最後にいつ来たかが手元に残ります。このデータは再来店の配信に活用できますが、台帳がまとまって予約が落ち着いてから取り組めば十分です。
sorecomaが支援したおでん酒場1店舗では、2回目の来店率が18.5%から始まり、25.3%と28.6%を経て29.6%まで伸びました。6ヶ月目には、友だちのおよそ3人に1人が再来店しています。1店舗の数字なので、伸び方は店や業種で変わるものと見ておくと安心です。
来店後のお礼と次回予約の案内を自動で送る
来店の翌日にはお礼を、メニューに合った周期で次回予約の案内を自動で送ります。来店の直後は満足度が高く、次の予定を考えてもらいやすいからです。
sorecomaが友だち追加のあとに組む配信の型は、次の4通でした。
- 直後に、あいさつと特典か診断
- 翌日に、お店の特徴をお客様の声で伝える
- 3日後に、費用や準備の不安への答えと予約の案内
- 7日後は、期限つきの特典か空き枠のお知らせで最後のひと押し
来店後のフォローも、同じ考え方で組めます。何日目に何を送るかは業種で変わるので、どの配信のあとに予約が入ったかを予約システムの記録で見て調整するのが確実です。
来店履歴で配信を分け、休眠客に再来店を呼びかける
最終来店から間が空いたお客さんには、対象を絞った配信で呼びかけます。一斉配信より反応がよく、メッセージ通数の節約にもなるためです。
一人で運営している整体サロンでは、来院の直後と数日後にフォロー配信を送り、体の状態を思い出してもらう流れを作りました。運用2ヶ月ほどで、2回目・3回目の来院率が上がり始めています。
来店履歴に合わせて配信を自動で出し分ける作り方は、次の記事で手順をまとめました。

クーポン・ショップカードと予約を組み合わせる
予約につなげるなら、クーポンとショップカードを予約の入口とセットで置きます。sorecomaの支援先の3店舗では、リッチメニューでいちばん押されたのがクーポンかショップカードで、押された回数は予約ボタンの3〜7倍でした。
お客さんがリッチメニューを開くのは、ほとんどがお会計でクーポンを出すときです。次回の予約で使えるクーポンを配り、クーポンの画面に予約ボタンを並べておけば、得をする場面から予約へ進めます。
押されるクーポンの隣に予約ボタンを置くのが、いちばん少ない手間で予約を増やす方法です。
公式LINEの予約導線づくり・運用ならsorecomaにお任せください
sorecomaは株式会社hedgeが運営し、飲食店を中心に美容院や整体サロンまで、全国の店舗のLINE公式アカウント運用を代行しています。配信とクーポンの設計から予約導線の整理までを引き受け、予約を受けたあとに再来店へつなげる運用を作るのが仕事です。
特定の予約システムを売る立場ではないので、今お使いの予約サイトや予約システムを残したまま、店の規模に合う方法から一緒に選べます。「予約がLINEと電話と予約サイトに散らばっている」「予約ボタンを置いたのに押されない」というご相談を多くいただきました。
LINEアカウントはお店側で作っていただき、sorecomaには運用に必要な権限だけを渡す形です。契約が終わっても、LINEはお店の資産として残ります。
事例:肉酒場ケナシバ|LINE経由の予約数が2ヶ月で約3.5倍

肉酒場ケナシバを運営する合同会社Farchは、LINE経由の予約がどれだけ成果につながっているかが見えず、従量課金型の予約サイトへの依存にも悩んでいました。
sorecomaはLINEの役割を再来店の促進に定め、配信内容とクーポン設計、予約導線を整理しています。季節限定メニューやLINE限定特典は、来店を思い出してもらえる時期に合わせて届けています。
来店経験のあるお客さんからのLINE経由の予約は、9月の4件から11月には14件へ増え、2ヶ月で約3.5倍になりました。

事例:整体サロン シンユウ|休眠顧客5名が再来院

川越市の整体サロン シンユウは、売上が以前より2〜3割落ち込み、外部の集客媒体に頼る集客に不安を抱えていました。LINE公式アカウントはあっても、3ヶ月以上来院が途切れたお客さんには連絡できていなかったのです。
そこで予約への動線を分かりやすく整えたリッチメニューを新設し、週1回の投稿代行を始めました。施術の数日後には、体の状態を思い出してもらうフォローアップ配信も届けています。
3ヶ月以上来院していなかった休眠顧客のうち5名が予約し、運用2ヶ月で売上と来院数が前月より増えました。

事例:合同会社Pay It Forward|面談予約単価 約10,000円

合同会社Pay It Forwardの退職給付金申請サポート事業「YELL!!」は、広告・LP・LINEを導入していたものの申し込みにつながらず、課題の場所も見えていませんでした。
sorecomaは集客から面談予約までの導線を分解し、LINEでの給付金診断、シナリオ配信、予約導線を再設計しています。シナリオ配信は、決めた順番と日数でメッセージを自動で送る配信のことです。リッチメニューやリマインド配信、LPの訴求の整理と広告の改善もあわせて進めました。
友だち獲得単価は約2,500円、面談予約単価は約10,000円まで改善しました。店舗の来店予約に限らず、面談や相談の予約にもLINEの予約導線は活用できます。

今のツールのままで予約の流れを整えられるか、無料相談でお聞かせください。サービスの内容はsorecomaのサービスページにまとめました。
よくある質問(FAQ)
まとめ
公式LINEの予約管理は、LINE公式アカウントが予約の入口と再来店の連絡を受け持ち、空き枠と台帳は予約システムが受け持つ形で回します。方法を選ぶ物差しは、予約件数とスタッフ数、予約の入口の数です。
導入したら、変更とキャンセルの締切、前日リマインド、返信の担当を決めておきましょう。予約データは、来店後のお礼や休眠客への配信に活用できます。
- 予約が月30件前後までで1人で回せている店は、応答メッセージに記入テンプレートを登録し、台帳をGoogleカレンダーにそろえる
- 予約サイトを使っている店なら、リッチメニューの予約ボタンを店舗ページにつなぎ、チャットの予約連絡は自動応答で予約ページへ案内します
- ダブルブッキングが起きた店は、予約の入口・台帳の場所・返信している人を紙1枚に書き出し、台帳にする場所を1つに決める
- 入口やスタッフが複数ある店は、今の予約サイトの窓口にLINEとの連携と空き枠の共有ができるかを聞き、5つのチェックポイントで候補を2〜3つに絞って、無料トライアルで予約を1件通してみる
- すでに予約システムを導入した店は、締切とリマインドと担当の3つを今週中に決め、予約画面に書き出しておくと安心です
台帳を1つにまとめれば、LINEは予約を取りこぼす場所から、2回目の来店を呼ぶ場所に変わります。



