美容室の採用において、動画を活用したSNS広告は一般的になりつつあります。しかし、動画を作って配信するだけでは、必ずしも応募や面接といった成果につながるとは限りません。
札幌市で美容室「BURROW」を運営する株式会社エンブリックでも、サロンの世界観を伝える動画を活用した採用施策に取り組んでいましたが、当初は思うように応募につながらない状況が続いていました。
本事例では、既存動画の活用からスタートし、結果を踏まえて採用導線を見直すことで、応募獲得につながる動きを生み出した取り組みについて紹介します。
札幌で独自の世界観を築く美容院「BURROW」


BURROWは、株式会社エンブリックが運営する札幌市の美容院です。
技術力はもちろん、空間づくりやクリエイティブな感性を大切にし、サロン全体の世界観づくりに強いこだわりを持っています。
単に働く場所としてではなく、「美容師として成長できる環境か」「価値観が合うか」といった点を重視した採用スタンスを掲げており、誰でも良いから採用するのではなく、サロンにフィットする人材との出会いを大切にしていました。
採用活動における課題と、SNS活用への期待
これまでBURROWでは、求人媒体や既存の採用手法を中心に採用活動を行っていました。
しかし、美容師採用市場の競争が激しくなる中で、情報だけではサロンの魅力が十分に伝わらず、応募につながりにくいという課題を感じていました。
特に、サロンの空気感や働く環境、どのような人たちと一緒に働くのかといった要素は、テキストだけでは伝えきれません。
そこで、動画を活用することで、BURROWならではの世界観や考え方を視覚的に伝えられるのではないかと考え、採用施策に取り組むことになりました。
世界観訴求の動画から見えた、採用の難しさ


採用施策の初期段階では、先方から共有された動画素材を編集し、SNS広告として活用していました。動画自体はサロンの雰囲気やこだわりが伝わる内容で、視聴や反応は一定数得られていました。
しかし、動画を見た後に「応募する」「面接に進む」といった具体的な行動にはつながりにくく、採用成果という観点では課題が残る状況でした。
サロンの魅力は伝わっているものの、求職者にとって次のアクションが分かりづらく、行動のハードルが高かったことが要因として見えてきました。
ここで、動画のクオリティだけでなく、採用全体の導線設計そのものを見直す必要があると判断しました。
サロン見学会を軸にした採用導線への転換


そこで提案したのが、「応募」や「面接」をいきなり求めるのではなく、サロン見学会を入口にした採用導線です。まずは実際にサロンを見てもらい、雰囲気や考え方を知ってもらうことで、求職者が安心して次のステップに進める状態をつくることを目的としました。
この方針に合わせて、サロン見学会の告知を目的とした動画を新たに制作しました。撮影は行わず、見学会の内容や参加メリットが分かりやすく伝わる構成を意識し、編集を中心に動画を制作しています。
動画はTikTok・Meta広告で配信し、配信後の反応を見ながら訴求内容や表現を調整しました。企画段階から動画編集、広告配信、改善までを連動させることで、反応を踏まえた柔軟な運用を行いました。
応募獲得につながった変化と手応え
サロン見学会を軸にした動画広告へ切り替えたことで、採用施策に明確な変化が生まれました。
世界観を伝えるだけの動画から、「次に何をすればよいか」が明確な動画へと切り替えたことで、応募獲得につながる動きが見られるようになりました。
単に応募数を増やすことが目的ではなく、BURROWの考え方や雰囲気に共感した人材との接点をつくれた点も、大きな成果です。
動画の表現だけでなく、行動につながる導線まで含めて設計したことで、今後の採用活動にも活かせる手応えを得ることができました。
まとめ
株式会社エンブリックが運営するBURROWでは、採用施策として動画広告を活用していましたが、当初は世界観訴求に留まり、応募につながらないという課題を抱えていました。
そこで、採用導線そのものを見直し、サロン見学会を軸にした企画と動画制作、広告運用を行ったことで、応募獲得につながる動きを生み出しました。
今回の事例は、美容室の採用において「動画を作ること」自体が目的ではなく、求職者の行動を想定した設計と改善が重要であることを示しています。サロンの魅力を伝えながら、次の一歩につなげる採用施策として、今後の展開にもつながる取り組みと言えるでしょう。


